【開催レポート】インターハイ直前に訪れた「初めての生理」対話から見えた、選手と現場を支える知見——山村学園高等学校 硬式テニス部でOWC実施しました

2026年7月26日(日)、埼玉県川越市にある山村学園高等学校にて、硬式テニス部の皆さん29名(選手・指導者・保護者の皆様)を対象に、OPT wagamama caravan(以下OWC)を開催しました。

山村学園高等学校 硬式テニス部は、全国大会(インターハイ)常連として高い実績を誇る強豪チームです。今回の開催は、顧問の男性指導者より「女性アスリートとして、自分たちの身体や生理についてもしっかり知ってほしい」と、Webサイト経由で直接お問い合わせをいただいたことがきっかけで実現いたしました。

当日は、大切な全国大会という大舞台を直前に控えた合宿のなか、wagamama共同代表の内山穂南が講師を務めました。本レポートでは、当日のセッションの中で最も象徴的であった「インターハイ期間中に人生で初めて生理を迎えた生徒との対話」のプロセスとともに、現場で寄り添うなかで見えてきた実践的な知見と気づきをご紹介します。

 

大事な大会で訪れる「初めての生理」一人で抱え込まないための対話

当日のセミナーでは、「wagamama talk box」を活用し、対話形式のセッションを実施しました。wagamama talk boxは、アスリートの実践知をもとに、生理とパフォーマンスに関する知識や対処法をクイズ形式で学びながら、自分や周囲の経験について対話を生み出すツールです。

今回の講義で生まれたのは、単に「生理についての知識を得た」という変化だけではありませんでした。OWC実施後、インターハイを無事に終えた 細谷亮太先生から、とても嬉しいご報告のメッセージが届きました。

「インターハイ期間中、実際に生理痛で練習がつらいと感じていた選手が、自分から伝えてくれました。これまで不調の申告は一度もなかったため、今回のセミナーが自分の身体を理解し周囲に伝えるきっかけになったと感じています。こちらも状況に応じて対応でき、実施して本当に良かったです」

全国大会という緊張感のなか、選手が身体の変化を正しく捉えて「つらい」と指導者に伝えられ、指導者も柔軟に対応できたこと。 生理や身体の変化を一人で抱え込まず、パフォーマンスに関わる大切なテーマとして周囲と共有するには、「正しい知識」と「気兼ねなく話せる環境」の両方が不可欠だと、今回の出来事が改めて教えてくれました。

「機能の説明」だけでなく、「リアルな体験談」が心を動かす

また、初めて出会う製品や知識に対しては、どれだけ正しい情報や機能の説明を重ねても、不安を拭いきれないことがあります。今回はそこに、トップテニスプレイヤーである藤原里華さんのリアルな実体験と言葉を重ねてお伝えしました。「憧れの選手も同じように悩み、工夫して乗り越えてきたんだ」という生の言葉を添えられたからこそ、生徒や保護者の方々の不安が和らぎ、温かな共感と安心感が生まれた瞬間でした。

講義後のアンケートでは、選手たちの素直な想いや前向きな言葉が寄せられています。

・「初めて知ることも多く、自分らしくプレーできるように熱心に考えてくださる人がいることがとても心強かったです。少し生理に対するネガティブな気持ちが楽になりました」

・「お父さんに、勉強になったし生理について素直に聞き入れられたよと伝えたいです」

・「1人で抱え込まずに、身近な人や親に伝えることが大切だと気づきました」

説得力のある体験談とともに正しい知識に触れたことで、「今度は自分が、家族や大切な人にこの学びを伝えていきたい」という温かな変化が、生徒たちのなかに育まれていきました。

 

現場で見えてきた、高校生と保護者への寄り添い方

今回は保護者の方が16名と参加率が非常に高く、お父様の姿も多く見られたのがとても印象的でした。クイズセッションではご父母ともに熱心に話し合われ、吸水量の説明から「過多月経の場合はどう見分けるか」といった、プロダクトの機能を超えたお子様の健康面や身体への悩みに対する深い質問へと会話が広がっていきました。

また、対話の中で見えてきた関心の違いも大きな学びとなりました。お母様は「モレ」への不安、お父様は「ニオイ」へのケアと、それぞれ異なる視点から大切なお子様を心配されている姿が伺えました。

高校生年代においては、公開の場での試着には少し恥ずかしさもあるため、無理に試着を促すのではなく、こうしたご父母それぞれの気になるポイントに丁寧にお応えし、ご家庭で安心してお話しいただける環境を整えることの大切さを実感いたしました。

さいごに

山村学園の皆さまと過ごした時間は、「知ること」と「対話できること」がアスリートの選択肢と安心感を広げるのだと実感する機会となりました。「生理だから仕方ない」と一人で我慢せず、選手がSOSを声にし、指導者が寄り添い対応する。OWCで学んだステップを大舞台ですぐに実践していただけたことは、私たちにとっても大きな収穫であり確かな希望です。 これからも選手たちが自分のカラダのサインを見逃さず、安心して声をあげられる環境づくりを現場の皆さまとともに進めてまいります。 素晴らしい機会をくださった山村学園高等学校の皆さま、細谷先生、保護者の皆さま、本当にありがとうございました!

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