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2019年、OPTの創業者であり、現役・元女子サッカー選手だった下山田と内山は思いました。
「生理のときって、WAGAMAMAであれないよね」と。
試合中、大切な場面で生理用品が芝生の上に落ちてしまい、恥ずかしい思いをしたこと。更衣室でフェミニンなデザインのサニタリーショーツを履いているところをチームメイトに見られないようにと、生理用品を貼り付けたサニタリーショーツの上にメンズのボクサーパンツを履き、その上からスパッツとユニフォームを履いていたこと。
ありのままの姿であれる場所であるはずのスポーツの場が生理用品による悩みによって邪魔されているように感じてきました。私たちだけでなく、97%のアスリートが「競技中に生理用品で困った経験がある」と答えたにも関わらず、約7割ものアスリートは、それらの悩みを解決することができず「仕方がない」と諦めていました。
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第一段商品である吸収型ボクサーパンツは、554人のアスリートの声をもとに、2年もの年月をかけて開発しました。
体格も競技特性も異なるアスリートにサンプルを履いてもらい、何度もダメ出しをもらって…度重なるサンプル制作を繰り返しながら、強度の高い動きや過酷な環境でも安心して履いてもらえる機能性に辿り着きました。
また、従来の女性らしさに問いを立て、履く人のジェンダーアイデンティティを限定しないジェンダーニュートラルなデザインにするために「レディースボクサーパンツ」ではなく「メンズボクサーパンツ」のデザインを踏襲しています。
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「女性であること」「LGBTQ当事者であること」など、性のあり方を理由に、スポーツに思い切り打ち込めない人、スポーツから離れることを選ばざるをえない人、そもそもスポーツをする機会を得られない人がいます。
OPTの創業者である下山田と内山は、元女子サッカー選手であり、LGBTQ当事者です。私たちは、社会的に”マイノリティ”とされる側に属する人間ですが、とても運が良いことに、ありのままの姿を肯定してくれる人たちに囲まれ、性のあり方に関係なくスポーツを楽しんできました。そして、スポーツを通して、より良い自分でありたいと情熱を燃やし、成功も失敗も仲間と乗り越えていく楽しさを知り、1つひとつと真剣に向き合い続けてきた自分自身を誇りに思えるようになりました。
スポーツがあったからWAGAMAMであれた自分たちだからこそ、自分のありのままがどこにあるか分からず孤独を感じている人たちにスポーツを通してWAGAMAMAであれる楽しさを伝えたい。WAGAMAMAを肯定しあえる関係性の居心地の良さを伝えたい。そして、もっと多くの人が、性のあり方に関係なく、誇りとワクワクに溢れた日常を過ごせる社会を作りたい。その想いこそがOPTの原点であり、今、想いに共感するパッションフレンズが、OPTには集まっています。
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内山 穂南
1994年生まれ、埼玉県出身。株式会社wagamama 共同代表。OPT ファウンダー。9歳からサッカーを始め、十文字高校サッカー部、早稲田大学ア式蹴球部女子部に所属。大学卒業後、イタリアで1年半プレー。2019年に帰国後、下山田志帆と共に株式会社wagamamaを創業。現在は、ブロックチェーン技術を活用したパートナーシップ証明書を発行する「Famiee」での活動や、一般社団法人ATHLETE SAVE JAPANの理事としてAEDの普及など幅広くアクションしている。
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下山田 志帆
1994年生まれ、茨城県出身。株式会社wagamama 共同代表。OPT ファウンダー。元女子サッカー選手。十文字高校、慶應義塾大学卒業後、ドイツで2シーズンプロサッカー選手としてプレー。2019年から2023年まで、なでしこリーグ1部のスフィーダ世田谷FC・大和シルフィードに所属したいた。2019年春、日本の現役選手としてはじめて同性のパートナーがいることを公表している。Forbes UNDER 30 JAPAN 2021選出。