龍谷大学にて生理セミナーを開催しました
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スポーツアンダーウェアOPTは、2023年1月16日に、京都市にある龍谷大学の学生・教職員を対象に生理セミナーを開催しました。元プロサッカー選手である共同代表の下山田と内山が、スポーツを切り口に、生理に関する基礎知識や最新の生理用品についてお話ししました。
今回のセミナーは、ご自身もサッカーをされていた松永敬子教授を含む「生理の貧困を解決するためのワーキンググループ」の皆様からお声がけいただき実現しました。龍谷大学では、装置に専用アプリをかざすと生理用ナプキンが無料で手に入る「OiTr(オイテル)/ OiTr株式会社」と連携し、学内のトイレ700箇所に設置。トランスジェンダー男性がいるかもしれないことを考慮し、男子トイレにも設置をしています。
生理に関する悩みや経験を聞く機会を通して、悩みへの共感や新たな選択肢を知ってもらうことで、龍谷大学の「生理の貧困」問題も含めたジェンダーギャップの解消に繋がる時間になっていたら嬉しいです。
◾️研修の様子
当日は1時間の短い時間だったこともあり、事前に参加者の皆様からいただいた質問に回答する形で進行しました。
①生理用品の課題に関して
OPTが554人のアスリートに行った調査では97%ものアスリートが競技中の生理用品の使用に困ったことがあると回答。実際に、どのような困り事が起こっているのか、下山田・内山の実体験や、パートナークラブのアスリートの声を紹介しました。また、それらの悩みは、スポーツ・アスリートに関係なく、生理のある女性は誰しも経験している可能性があることをお伝えしました。
②ワークショップ
ナプキンやタンポンなどの生理用品、また、吸水ショーツも実際に手に取っていただきながら生理用品の最新事情をご紹介しました。
③知っておきたい生理に関する基礎知識について
「生理でパフォーマンスは下がるのか」「ピルの使用による競技への影響はあるのか」「男性教員・コーチとしては女子選手の体調についてわかりにくいことが多いのですが、気をつけたり理解しておくべきことはありますか」など、生理に関する基本的な質問からコミュニケーションに関するアドバイスまで、事前にいただいた質問に回答させていただきました。
◾️参加者の声
- スポーツをしているため、共感する場面が多く、吸水ショーツに関しては引退前にあればよかったと思いました。体育会生は、生理に関する悩みを持っている人が多いと感じてきましたが、講演会や授業がなく、共感出来る場は少ないと感じていましたので、このような機会を増やしていくべきだと思います。(女性・体育会所属)
- 「仕方がない」から「わたしたちは何事も変えていける」というのが、私生活を含め、部活動でも大切になってくる考え方だと思いました。(男性・体育会コーチ)
- 「どんな仕組みがあればみんながよりいいパフォーマンスができるかどうか、組織全体の問題ではないでしょうか(ニュアンスですが)」とおっしゃられていて、そういった答え方があるんだと気づくことができました。「女性が、男性が、」ではなくみんながよりよく生きていける仕組みづくりを作ることが結果として組織全体の利益になるのかなと私自身はとらえました。こういった伝え方ができるんだという学びになりましたし、ずっと引っかかっていたことが解決した気がしました。(女性・教職員の方)
- 身構えがちなテーマでも、二人の掛け合いでフラットに聞くことができました。エピソードトークはそれぞれ具体的で印象的でした。友達の話を聞いているような感覚ですーっと入ってきて、時間があっという間に過ぎていきました。「~とは」みたいなテーマ設定にして語りだすよりも断然聞きやすかったです。(男性・教職員の方)
実施後にいただいた皆様の声からも、自分とは違う他者の悩みを理解し、みんなが過ごしやすい場所を増やしていきたいという意志を強く感じました。
「仕方がない」から「私たちは変えていける」へ。龍谷大学の皆さんと一緒に、どんな性のあり方の人でもWAGAMAMAであれる社会をつくっていくことができたら嬉しいです。