【開催レポート】家庭やチームで話しづらい生理や身体の悩みを、安心して話せるきっかけに。狭山ヶ丘高等学校女子バレーボール部・京都精華学園中学校・高等学校女子サッカー部にてOPT wagamama caravanを実施しました
OPT wagamama caravan(以下OWC)では、女子アスリートが生理や身体の悩みを一人で抱え込まず、安心して競技に向き合える環境づくりを目指し、各地のスポーツ現場で学生のサポートをしています。
2026年4月には、埼玉県入間市の狭山ヶ丘高等学校女子バレーボール部、京都府京都市の京都精華学園中学校・高等学校女子サッカー部にてOWCを実施しました。いずれの回も、選手だけでなく、保護者や指導者の方々にもご参加いただき、生理や身体の不調、競技生活におけるコンディショニングとの向き合い方について、チームや家庭でともに考える時間となりました。
生理や身体の悩みは、競技生活に大きく関わるテーマでありながら、家庭やチームの中では話題にしづらいテーマとなることも多く、一人で抱え込む選手も多くいます。
今回の2校での実施では、選手たちが自分の身体について学ぶだけでなく、保護者や指導者も同じ場で知識を共有し対話することで、普段は言葉にしづらい悩みを安心して話すきっかけが生まれていました。
本レポートでは、2校でのOWCの様子や、セミナーを通じて、選手・保護者・指導者、それぞれから上がった声を振り返りながら、ともに競技生活と向き合っていくヒントをお届けします。
当日のプログラムと参加者の様子
セミナーでは、両校ともに、選手だけでなく保護者や指導者の方々にもご参加いただき、月経教育プログラムキット「wagamama talk box」を活用した対話形式のセッションを実施しました。
wagamama talk boxは、アスリートの実践知をもとに、月経とパフォーマンスに関する知識や対処法をクイズ形式で学びながら、自分や周囲の経験について対話を生み出すツールです。
(wagamama talk boxの詳細はこちら: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000011.000050423.html)

選手同士はもちろん、保護者や指導者も同じ場で問いに向き合うことで、知識を得るだけでなく、月経時のお互いの感じ方や悩みの違いに気づく時間となりました。
ここからは、実際にご参加いただいた皆さんからの声をシェアします。
■ 保護者からの声
ある保護者の方からは、自身は生理の悩みがほとんどなかった一方で、娘さんは生理前後に不安定になることが多く、疑問に感じていたという声がありました。セミナーを通じて、ホルモンの影響や生理による心身の変化を知ることで、これまで見えづらかった娘さんの不調を理解するきっかけになったそうです。
また、「家庭で今回の話題について話すのが楽しみになった」「一人で抱え込むより、口に出した方がいいと思う」といった感想もあり、保護者にとっても、子どもと生理や身体の悩みについて自然と話すきっかけが生まれていました。


■ 選手からの声
実施後に話を伺った選手は、これまで選手同士で生理について話すことはあっても、具体的な症状や不安については、なかなか話しづらかったと語っていました。
しかし、wagamama talk boxを使った対話を通じて、「自分はお腹が痛くなりやすいけれど、他の人は腰が痛くなることを知り気づきになった」「同じ悩みを抱えている仲間がいることが嬉しかった」と感想を伝えてくれました。また、グループでクイズに取り組むなかで、学年を超えて互いの生理や心身の悩みを共有する機会にもなりました。
さらに、今後について、生理前後の気分の落ち込みについて自分でコントロールして周りに出さないようにしていたが、自分で抱え込みすぎず、友人に相談していきたいとの声もあがりました。
生理や身体の悩みを「自分だけのもの」として抱え込むのではなく、チームメイトと共有しながら、自分のコンディションと向き合うきっかけになったことがうかがえました。

■ 指導者からの声
指導者の方々からは、自身の経験だけでは見えにくい選手の悩みに気づいたという声が寄せられました。
狭山ヶ丘高校女子バレーボール部監督として、春高バレーやインターハイ出場経験を有する引地美果先生は、自身は生理による影響をあまり受けないタイプだったため、情緒が不安定になったり、コンディションに影響が出たりする選手もいることを踏まえて、今後の指導に活かしていきたいと話していました。
また、男性指導者からも「指導者だけで講義を受けるよりも、選手と同じ空間で同じ話を聞くことで、選手側も相談しやすくなるのではないか」という声がありました。
ともに学ぶことは、知識を共有するだけでなく、関係性をつくることにもつながります。競技のパフォーマンスを支えるうえで、生理や身体の悩みをチーム全体で考えていくことの大切さが感じられる時間となりました。

さいごに


今回、互いの悩みや経験を共有する機会をつくったことで、両校ともに、セミナー終了後も、選手・保護者の皆さんから多くの個別のご相談をいただきました。
なかでも、ピルの服用や無月経に関する相談、競技と学業・部活動の両立、食事・栄養に関するコンディショニングの悩みなど、競技生活と深く関わる声が多く上がりました。
生理の症状や身体の悩みは一人ひとり異なります。今後も、こうした悩みを1人で抱え込むのではなく、安心して相談し、自分に合った選択肢を知ること。それが、より豊かな選手生活を送るきっかけになり、パフォーマンスの発揮にもつながっていきます。今回のOWCがそのきっかけになっていたら幸いです。
ご参加いただいた、狭山ヶ丘高等学校女子バレーボール部・京都精華学園中学校・高等学校女子サッカー部の選手・保護者・指導者の皆様、誠にありがとうございました!
OPTでは今後も、スポーツ現場にかかわるすべての皆さんとともに、女子アスリートが安心して挑戦を続けられる環境づくりのサポートを続けてまいります。